オリジナルシナリオ「かみだのみ」
かみだのみ
【シナリオ時間】ボイセ 1~3時間
【推奨人数】1~3人
【推奨技能】目星
1.真相
ずっと洞窟暮らしであるツァトゥグァは年々イライラを募らせていた。
自分は何でここにいなくてはならないのかなんでこの洞窟から抜けられないのか、自分はどうしようもなく運の悪い存在なのだと
そう思い詰めてしまうには十分なくらいの時間を過ごした。
そんなある日彼の前に友人である「なるらとほてぷ」が現れ、こう助言する
「そんなに運がないならいっそみんなの運をなくせば相対的にキミは運がいいといえるんじゃないかな?」
ツァトゥグァは行動に移す、友人の部下を従え毎年運試しするといわれている神社に細工をして、運がいいものから運を可能な限り集めて
神社で大吉を引くはずだった探索者達の運まで奪ってしまう
だがツァトゥグァだけが夢中になっており、他の友人や部下は運を集めることができたという功績だけで集め続けることにはうんざりしていた。
2.導入
時は令和2年元旦、あなたたちはいつも行っている方もいかない方も今年は初詣に向かうことにした
向かうのは行きつけの神社ではなく、電車で一駅二駅離れた話題の神社である。
「知識」 成功でこの神社はここ一年でテレビやネットで爆発的に有名になったことを知っている
神社の描写
【これでもかというほど人だかりができており、赤く立派な鳥居が目立つこじんまりとした神社である】
路肩では出店がところさましと並んでおり、探索者が望むなら可能な限りの出店を出してしまって構わない
参拝する際どんな願いを祈ったか聞いても面白いだろう
そのあと探索者達はなんとなくくじ引きをしたくなりくじ引きをする
この時必ず探索者は大凶を引く
KP情報[これは神社に来た中で一番探索者たちが運がよかったからだ。大凶を引いた瞬間からKPの裁量で1d6を振って出た目の災いが起こってしまう]
★大凶の紙を調べる
「目星」 裏に魔法陣のような模様がうっすら描かれていることに気づくだろう
「オカルト」 かすかな魔力を感じる
★くじ引きを再びする
何回やっても大凶を引く、隣の人を見ると大吉や小吉など大凶以外のくじもでている
もし大凶のくじを破いたり粗末に扱った場合は災いを複数回振ってもいい
★本堂の奥の林を調べる
鬱蒼とした木々があるだけで特に変わったものはない
KP情報[ここで魔法陣を掲げて通ると洞窟が現れ、最終局面に行く]
★神主さんに話を聞く
神主さんから得られる情報は
・最近鳥居をじっと眺めている黒ずくめの男がいる
・黒ずくめの男が現れた時期とこの神社が人気になった時期が重なっている
もし神主さんの前で災いが起こったならなけなしのお祓いをしてくれることだろう(少し気分が晴れた気がする程度で根本的な解決にはならない)
神主さんや他の一般人に大凶に描かれた魔法陣を見せても見えない
KP情報[これはミ=ゴが運を吸い取っているもの以外に気づかれないよう隠蔽の呪文がかかっている]
★一般人に話を聞く
この近くにオカルトショップができていて、かなり不気味な店だと噂されている
★鳥居を調べる
鳥居は立派な立ち姿でところどころ塗料が剥がれ落ちているのがわかる
「目星」 鳥居をじっと眺めている黒ずくめの男の姿を確認できる
★本堂や賽銭箱、その他鳥居以外のものを調べる
特に変わったものはない
★スマホやパソコン、本で神社について調べる
この神社は特に深い歴史もなくありきたりなものであるとわかる
なぜ注目されたのかわからない、魔法か何かでもつかったのかと茶化した記事を発見する
最近できたオカルトショップの広告も目に付くだろう
探索者がなにもせずそのまま帰ってしまった場合、災いが起きる回数を増やしたりダメージ量を増やすのもいいだろう
黒ずくめの男を見つけて追った場合
黒ずくめの男は面白がって逃げます、DEX判定をして成功なら路地裏に追い込めます
黒ずくめの男から得られる情報
・鳥居には運のいい人を吸い寄せる呪文が描かれ、運を吸い取っている
・友人に頼まれて部下に命令してやった
・別にやめてもいいが頼んできた本人に言わないとダメ
更に情報を得たい場合は面白いことをする必要がある
「心理学」 読めない深い闇を感じてSANチェック(0///1D3)
KP情報[男の正体は なるらとほてぷ]
何らかの技能に成功するか、福笑いや変装を試みると面白がって自分で姿を変えてしまう
SANチェック(0///1D3)
もし黒ずくめの男を攻撃して殺してしまった場合、男は異形の怪物に姿を変えて空へと飛び去っていく
SANチェック(1D10///1D100)
そして意味深なことを言いながらオカルトショップの店員に魔法陣を見せると地下の施設に行ける
そこで男の部下に話を聞くといいと教えられる
オカルトショップ
描写【一見してもかなり異質な雰囲気を放っている、思わず身じろぎしてしまう】
中に入るとカランコロンとベルが鳴って雑多に置かれた不思議な品々の奥で店員さんが退屈そうに座っている
「オカルト」 クトゥルフにゆかりのある魚人のフィギュアや怪しそうな本を見つけることができるだろう
読むとSAN値が下がったり急に動いた気がしたとしてSANを下げても面白いだろう
店員に魔法陣を見せると目が変わり、カウンター裏の隠し扉を指さしそこが入り口であると告げる
店員に「心理学」 特に嘘をついてる様子はない
地下施設
描写【とうてい今の時代には再現できないような精密機械でできたSFチックな場所だ】
「目星」 奥の通路に扉と左側に扉があるのがわかる、どうやら扉に鍵穴はないようだ
「電気関係の技能」 どうやってつながってるのかもわからない回線が使われている、どうやら主要な回線は奥の部屋につながっているようだ
KP情報[ここで敵対行為を行うと左側の扉から大量のミ=ゴが出現し、探索者を排除しようとする]
奥の部屋
扉の隙間からピンク色の虫が飛び回っているのが見える、忙しそうにしている SANチェック(0///1D3)
「聞き耳」 虫はもうやめたいいつまで続けなければと愚痴垂れている
「目星」 大きな機械に大量の回線が敷かれているのがわかる、これが運を吸い取っている機械だとおぼろげに思うことだろう
普通に入っていってもミ=ゴは敵対することはない
ミ=ゴから得られる情報
・自分たちが鳥居を作った
・上司の友人に頼まれたが、実験は成功したし続ける意味はない
・上司の友人のもとに行くには大凶を引いた神社の林の奥にある
・大凶にかかれた魔法陣を掲げることで洞窟の入り口が現れる
左側の部屋
扉の隙間から大量のピンク色の虫が見える、その隙間から光線銃みたいなものも見える
KP情報[この部屋は鍵開けでも空くことはない、敵対行動をした時のみ虫たちが襲ってくる]
神社の林
鬱蒼と木々が生えている暗くじめっとした場所である
魔法陣を掲げて歩くと目の前の林が消え、洞窟が出現する
洞窟の先はライトで照らす必要がありそうだ
どんどん奥に入っていくとぐにゃりと視界が揺れ、目の前にヒキガエルの怪物が現れるSANチェック(0 /// 1D10)
怪物は敵対行動はせず、ただグズグズとネガティブな発言をする
「説得」 怪物は改心し、手を振りかざすと今まで感じていた嫌な雰囲気が払拭される
そのあとぐにゃりと再び視界が揺れたかと思うと、目を覚ますと神社の人ごみの中
探索者たちの手の中には小さなお守りがあり、開いてみると裏に小さく「ごめんね」と書かれていることに気づくだろう
シナリオクリア
SAN回復 2D6
☆ お守り 持っていると幸運の成功率 +10 (今年一年のセッションのみ)
2.ステータス
神 ツァトゥグァ
今回は幸せそうな人類を羨んでラックを下げてくるだけの無害(?)
毛皮に覆われたヒキガエルの顔に蝙蝠の耳がついた姿である
STR 50 CON 120 SIZ 30 DEX 27 耐久力 75
DB 4D6 装甲 火電気は通し、その他毎ターン30回復
正気度 0 /// 1D10
虫 ミ=ゴ
DEX 14 他 10 耐久 10
戦闘 ハサミ 30 1D6
正気度 0 /// 1D6
3.災いダイス
1 どこからともなく鳥の糞、鮭が落ちてくる
2 段差もないところで盛大にこける ダメージ1
3 なぜか服がやぶける 信用 -10
4 持っているものが壊れる 所持品ひとつロスト
5 冤罪をかけられる
6 隣の人から(いない場合は物が飛んでくる)ビンタがとんでくる ダメージ1
セッション例としてわたしが回した場合がこちら ↓